沖縄海運の危機、すぐそこに。

沖縄のシマジマを結ぶ生活の道の一つを消さないように、ちょっとばかし前からあちこちでいろんな人たちが困ったり頑張ったりしているようです。

北は名古屋から沖縄のシマジマを結びつつ国境を越えて台湾を結ぶ有村産業の国際フェリーがピンチです。Web上で眺めてるだけでもこのニュースがここんとこ目立っているので、見出しを眺めながら内容を追っかけて見ます。

まず背景的にちょっと昔に巻き戻ってみると、沖縄のシマジマを中心にした客貨を運ぶ航路は琉球海運と有産業の2社があったわけですけども、大体2年前に一方の琉球海運が物資輸送を専門として旅客輸送から撤退しました。

⇒八重山毎日新聞 2006月4年21日:琉球海運 9月めどに旅客部門廃止 利用客が年々減少 貨物事業を拡大
http://www.y-mainichi.co.jp/news/4556/

この記事によれば沖縄から宮古八重山に向けて運んだ客は年間6000人足らず(2005年)。日にならしても15〜6人じゃあやってらんないっすね。

ほんで、もう一方の有村産業は会社更生法による再建途中で原油高のあおりの経費増で、当初の債権返済が難しくなったので金を貸してる独法「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」に計画の変更を申し出ました。

「借金が約束通り返せないから、返済の仕方変えてくれないすか?」と。

同じ頃、有村が琉球海運に航路維持の目的にのために「おめえんとこ、さっさと儲からねえ旅客部門やめちゃってさ余裕ありそうだからウチの客船引き取ってくんねえか?」って持ちかけました。が、

⇒沖縄タイムス 経済ニュース 2008年5月14日:琉海、船舶購入せず
http://www.okinawatimes.co.jp/eco/20080514_2.html

この考えの先には経営統合という含みもあって、ソレを含めた打診だったようですが、「うちだって大変なのは一緒なんだから、無理ですわ。ごめん」と辞退、23日に予定されていた独法「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」の借金返済計画の変更申請の受け入れを待つのみ、と有村産業は崖っぷちに立ってしまったわけです。

大体この2社が宮古八重山という2台離島エリアへの物資輸送を引き受けていたので、有村産業がダメになっちゃえばヒト・モノの流れがかわっちゃう上にカネが今以上にかかってしまうので、それぞれの島では自治体が県に対して支援を求めたり、台湾を結ぶ航路なので石垣島に多い台湾出身者の人たちなんかも黙っちゃいられない状況になってます。

⇒八重山毎日新聞 2008年5月19日:台湾出身者ら存続強く訴え 有村の航路廃止問題
http://www.y-mainichi.co.jp/news/11099/
⇒八重山毎日新聞 [社説]2008年5月21日:県は離島に思いやりを
http://www.y-mainichi.co.jp/news/11108/

沖縄県内では後期高齢者医療制度のことで支持離れを起こしているっぽい自民党もこの問題に食いつきます

⇒沖縄タイムス 2008年5月22日:自民が航路存続要請/有村問題
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200805221700_03.html

運命の23日、有村にカネを貸している独法「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」は、

「借金は最初の約束通り返さんかい!」

というノーのお答え。

⇒琉球新報経済 2008年5月24日:有村航路廃止に危機感 支援の道、再度模索
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-132418-storytopic-4.html
⇒八重山毎日新聞 2008年5月24日:迫る危機 島の足どこへ/有村 再建困難
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200805241300_02.html

まあ、こうなると行政が力を出さないと話だって進みゃあしないわけで、県や各自治体が新会社を設立して離島航路補助を国交省から受けてやり直す。という方向で前向きにやって行きましょうね、ということに。

⇒八重山毎日新聞[土曜リポート] 2008年5月24日:新会社設立を提案
http://www.y-mainichi.co.jp/news/11133/

うーん、ともかく、物流は確保しなけりゃ生活が確保できないもんなあ。
その部分ではやっぱ最後は国だろ。これは。

その上で旅客輸送については安価な輸送手段としてのチャンネルを残しつつ、単価の高い付加価値のある商品開発もする。と。

絵はかけるけどねえ。

で、今日の八重山毎日の記事、
http://www.y-mainichi.co.jp/news/11146/
署名とかじゃ問題解決はキツいと思います。ヒトとモノは揃ってんだから、やっぱり問題の本質は「カネ」っすよね(直球)。