ヒコーキ9便分のお客さんをどう集めるの

沖縄では09年に新規2000室+再開業1000室分のホテルが開業するそうです。そこで県内ホテル業界の有志が結集して記者会見して観光客誘致のアピールをするそうです。

「開業ラッシュは好機」 県内ホテル/業界有志、魅力PRへ – 沖縄タイムス

アピールポイントが気になります。何をどういう風にアピールするのか、っていう。

ちなみに期間を09年一年間で切ってみてこのキャパ満たすのに必要な入域客数を超ざっくり計算、

①3000室開業、仮に稼働率60%[*1]として365日分で延べ室数が、
⇒3000×60%×365=657,000室

②統計ないからわかんないけど一部屋あたりの利用人数がツイン利用中心と仮定して必要な延べ人数が、
657,000×2=1,314,000人(3,600人/日)

③利用は一泊だけじゃないだろうから平均滞在日数3.8[*2]から3泊と仮定して
⇒1,314,000÷3=438,000人

④対実績で見ると、2008年度入域観光客数は593万人(対前年0.7%減)[*3]
⇒438,000÷5,930,000=7.386%

3000室開業でホテル運営を一年で軌道に乗せるには対2008年で7.4%入域観光客を伸ばさなきゃならない。一日3600人だから400人乗りのヒコーキで毎日9便分。結構な人数です。

もともと沖縄の観光は1972年の復帰以来10カ年の振興計画ごとに「器(ホテル)増やす→客呼び込む」式で観光需要を増やしてきたような図式があって、海洋博とか、リゾート型滞在とか、ちゅらさんブームとか、そのサイクルごとに観光客を引きつける核みたいのがありました。

沖縄観光成長の法則:nanseiblog.com 南西ブログ〜沖縄とか、

で、今は2002〜2011年の10カ年を期間として策定された政府の沖縄振興計画の中にあって、入域観光客数の伸びは2011年に650万人が目標だそうです。厳しいっすね。NPO法人沖縄観光連盟の会長さんは、

「供給過剰になれば、古い施設や交通が不便な中小ホテルは危機的状況になる」[*1]

っていう推測を2年前にしてます。「古い施設や中小」っていうと地元の経営するホテルなんかになっちゃわないかな。県外資本の大手だけが生き残るっていう、沖縄にとってイタいことにならなきゃいいっすけど。

前述の会長さんの言葉の続き、
「“100の風景よりも、もてなしの心”で乗り越える工夫が必要で、人材育成の在り方、スピードが問われる」
2年前と比べて、どうだろ。今。

ま、ともかく、厳しい今こそ前向きにならねければ、ということでアピールをするとのことですけども、前向きになれる程劇的に観光需要を沖縄に振り向けるナニカがあるんだろうか?皆で集まればPRになっていいはずー、位の発想だとあんまり沖縄の外には声が届かないような気がするなあ。

[*1]ホテル稼働率下落へ 沖縄観光連盟宿泊施設調査(琉球新報:2007年6月26日)による
[*2]観光白書・創意工夫で宿泊数延ばせ(琉球新報:2005年6月15日)による2004年の数字
[*3]「足踏み後、弱含み」 琉銀08年度経済動向、終盤消費・観光落ち込む(琉球新報:2009年5月2日)

※ざっくり計算は素人がやったあてずっぽうなものなので本職(か、それに近い人)でちがう!というご意見がありましたらお知らせ下さい。